妄草の想原

妄想、連想、感想、そして愛想

【妄想】 すごく、迷走しています

暑くて蒸し蒸しして、もういやんな日々をお過ごしでしょうか?
あなたの加湿器、鷹水千冬です。
夏に加湿する過失。


昨日、立ち食いそば系のグルメブログでもやろうかしらん?なんて思いまして。
「絵が描けるブロガー」「異世界チートハーレムダークファンタジーを描く」と、「立ち食いそば系ブロガー」と、やりたい事がいっぱいだ!!!

なら、逆に一つにまとめて「異世界で立ち食いそばを食べる絵が描けるブロガーの話」なんてものを思い付いた。
ほら、そばって生命力強いから寒い場所でも育つってなんか、蕎麦屋の貼り紙にあったからイケるのでは?って思いました。


そこはヨーロッパの様な、ファンタジーの漫画に出てきそうな美しい街並みだった。
俺は不思議な風景が見られるトンネルの噂を聞き付けて、やってきた訳であるが、歩いている途中で急激な眠気が襲い、気を失っていた。
そして、目覚めた場所は日本とは大違いな場所に出てきて困惑していた。
その街並みの美しさに、鞄からタブレットを出して絵を描きたいと思ったが、現在位置やらなにやらよく分からない場所にいるので探検が必要だった。
少し歩いていくと、美しいだけでなく活気溢れる賑やかな街である。
しかし、この街でちょくちょく見掛ける馴染みのある文字に、良い香りがする。
「富山そば」・・・都内ではよく見掛ける立ち食いそばのチェーン店だ。
なぜ、こんな西洋ファンタジー丸出しの街に日本のそば屋が?
街の中年男性が、俺の方を向かって走ってきた。
「お前、ニホン人か?」
えっ?日本語?
まぁ、異世界ファンタジーモノでは普通に言葉通じるけど・・・いざ自分が体験すると、目の前の金髪の男性が日本語で話すって浅草や鎌倉辺りに観光してる気分になる。
実際には彼の様に綺麗な日本語を話せる外国人は日本を勉強する外国人みたいに、割りと希少ではあるけど。
「えっと・・・まぁ、そうだけど?」
そう答えたら、男性は目を輝かせていた。
「じゃあ、お前が富山そばの新しい店員か?」
「店員?」
男性は、俺が日本人と言う理由で富山そばの店員と思っているようだ。
「いや、俺はたまたまここに来た・・・知らずに連れてこられたと言うべきか?」
「じゃあ、富山そばの店員だ!!」
「なんでそうなる!!」
意味不明だ・・・こいつ、日本人イコール富山そばの店員だと思ってると言うか、この街では日本人は富山そばで働かなきゃならないって法でもあるのか?
「富山そばの社長言ってた、ここに迷い混んだ日本人はここで富山そばをやっていれば大丈夫と」
えっ?
富山そばの社長、昨日TVで観たし、別に行方不明にもなってない筈。
「この国、ソバの実は豊富なんだよ、それをあの社長が麺にしてたんだよ、マジでファンタスティックだぜ!!」
え?この国英語もいけるの?
なんか、色々と情報処理できない・・・。
「この国には富山そばがたくさんあるけど、あそこの富山そば以外は形だけの紛い物だからなぁ」
「それって、まさかパクり」
「そうとも言い難いなぁ、暖簾分けみたいなものだけど、本店に比べたらまだまだって意味さ」
と、男性の富山そば講義が始まった。
しばらくして。
「じゃあ、俺が本店の富山そば奢ってやるよ、こっちに来たばかりだから金ないだろ?」
俺は、見知らぬ富山そば愛好家な男性と一緒に富山そばに入った。
「いらっしゃいませ!!」
「へい、らっしゃい」
店の中には、日本人と思われる男性と・・・金髪の可愛い女の子が働いていた。
「アレ、俺の娘だ」
「マジかよ、お義父さん!!」
「誰がお義父さんだ!!アホな事言ってないで食券選べ!!」
お義父さん・・・いや、あの美少女の親父さんはざるそばカツ丼セットのボタンを押していた。
「んー、何にしようか」
券売機を見ると、明らかに日本円のマークが。
「コレ、日本円使えるんですか!!」
思わず日本人店員に聞いてみた。
「あれまぁ、オメェ日本人け?」
「えぇ、そうですけど、ここは?」
「日本一の蕎麦屋のチェーンだべよ、久々の日本人だから只にしてやるよ、何が良い?」
有り難いような気がするけど、親父さんの奢りって建前で来ているし。
「あぁ、ジェイクの事は気にすんな、ちょうど肉そばの試作してっから、それ食うけ?」
てか、このおっちゃん凄く訛ってる、栃木か?
「じゃあ、それで・・・」
しばらくすると、おっちゃんは豚肉の小間切れを茹でた物を乗せた温かいそばを持ってきた。
「良いな、それ!!次からそれ頼むぜ、店長!!」
店長と呼ばれたおっちゃんは嬉しそうな顔をしてた。
「おう、若いの、このタレをかけて食べるんだ」
そう言うと、にんにくの香りのする醤油ベースの調味料を渡してくれた。
店長の言われた通りにタレをかける、蕎麦を啜る。
美味い。
この味の強いタレに豚肉はよく合い、更にそばとの相性もまた調和していた。
そばは、コシがあり、かみごたえもある。
「いやぁ、コレ美味いッスよ!!」
「そっか、そいつは良かったべ。コレはマリア、この娘が作ったんだ!!」
店長は、例の可愛い女の子、マリアを指差した。
「えっ?本当にコレ、美味いけ?」
ちょ、マリアさんも訛ってますね、店長の影響か?
「いやぁ、店長から仮題出されて悩んだんだけど、そう言ってくれると嬉しいねぇ」
ヤバい、なんだろう、金髪美少女と栃木弁?のギャップ萌えが本気でヤバい。
「お義父さん、やっぱ娘さんを!!」
「お義父さんじゃねぇ!!!」
お義父さん・・・じゃなくてジェイクさんはカツ丼のご飯粒を飛ばしながら怒鳴っていた。
そばを食べ終えた俺は、この体験をブログに書こうとタブレットを出して絵を描いた。
マリアと肉そばを描いた俺はネットをつな・・・。
「うそぉぉーーん!!」
異世界と言う事を忘れて、俺は嘆いた。


迷走、しています。