妄草の想原

妄想、連想、感想、そして愛想

【妄想】 こんな青春を過ごしたかったシリーズ

高校時代、男子校故に肉親以外の女の子と会話がしたことなかった鷹水千冬です。
そんな私が、TVで音楽番組を観ながら妄想してみた事を晒します。


「ねぇ、たっくん。この歌詞さー面白いよ」
放課後の部室、ゆかり先輩はギターのコード本を俺に見せながら言った。
「何、この下り坂をブレーキ握りながらゆっくり下ってくの、安全に配慮?、マジウケる」
笑いながら、その歌詞の部分を指差しながら言った。
「そうッスね、確かに二人乗りで下り坂をマッハで下ったら危ないから」
「やっぱ、危ないもんね、二人乗り」
それ、よく俺のチャリの後ろに乗る先輩のセリフじゃないわ・・・。
「あと、ゆっくり降りる事でこの歌の君と出来るだけ長い間一緒に居たいとか、そんなのもあるんじゃないッスかね」
「そう言えば、たっくんも下り坂の時はめっちゃゆっくりと・・・・あ」
何も気にせずに答えた俺は、ゆかり先輩の反応を見て少し後悔した。
ゆかり先輩、めっちゃ顔が真っ赤になっていた。
「もぉぉぉ!!!たっくん、もぉぉぉ!!!!」
顔を真っ赤にして、頭振り乱しながら俺の背中をめっちゃ叩いてる、痛い。
「ちょ、ゆかり先輩、痛い痛い痛い、ギブアップ!!!」
「変な事言うたっくんが悪い!!このツンデレめ!!!」
「いやいやいや、意味わかんないッス!!!」
まだバンバンと叩かれてる、痛い。
「それに、アレか、胸の感触を長い間味わいたいのか、このスケベ!!!」
「いや、別に抱きついてないじゃないッスか。それに、先輩胸、な・・・ウボァ!!」
先輩の拳が的確にみぞおちに入った。
「これはスレンダーって言うのよ、たっくん」
凄く怖い顔で囁いてた。
「ほら、スレンダーって言ってごらん、さんはい!!」
「スレンダー!!」
「よし、素直でよろしい!!」
今度は俺の頭を撫でた、忙しい人だ。
「で、何だっけ?たっくんは私と一緒の時間を長く過ごしたいって話だよね」
「いや、別にそんな事言ってません!!」
「本当にもう、ツンデレなんだから」
ゆかり先輩は俺の頬を指で突付いた後、ギターのコード本を鞄にしまい帰り支度をした。
「じゃあ、たっくん帰るよ、私は戸締まりするから、たっくんは自転車を出しなさい!!」
「あの話をした後に先輩を後ろに乗せるのは、なんかはずいッス」
「じゃあ、今日はこのスレンダーボディを密着させようか?」
ゆかり先輩は、わざとらしいセクシーポーズをしながら言った。
「いや、いつも通りで良いッス」
「照れなくても良いんだゾ」
「ゆかり先輩は照れて下さい!!」
「私はさっき、たっくんの発言で凄く恥ずかしかったから良いの!!」
俺は顔が熱くなったのを感じた。
「ちょ、今照れないでよ、あーもぉぉぉー」
ゆかり先輩は、呻きながら部室の鍵を職員室に戻しに向かった。
「じゃあ、たっくん、校門で待つように!!」
「了解ッス」
今日もあの下り坂をブレーキをしっかり握りしめてゆっくりゆっくり下っていこう。
ゆかり先輩との一緒の時間を出来るだけ沢山過ごせるように。