妄草の想原

妄想、連想、感想、そして愛想

【読書】 「ひきこもりの弟だった」を読んでみた

いつも書きだしに悩むこの頃です。

今回の読書コーナーは、こちら。

 

 

f:id:mousousou:20170413205039j:plain

 

 

葦舟ナツ著「ひきこもりの弟だった」

 

あらすじはいつものように本の後ろに書いてあるアレを引用で。

「質問が三つあります。彼女は居ますか?煙草は吸いますか?最後にあなたは・・・」

突然見知らぬ女にそう問いかけられた雪の日。

僕はその女、大野千草と夫婦になった。

互いに何も知らない僕らを結ぶのは三つ目の質問だけ。

まるで白昼夢のような千草との生活は、僕に過去を追憶させていく。

大嫌いな母、唯一心を許せた親友、そしてそして僕の人生を壊した「ひきこもり」の兄と過ごした、あの日々を。

これは僕が君と出会い、「愛」を知る物語だ。

 

 

帯に「この本を読んで何も感じなかったとしたら、それはある意味で、とても幸せなことだと思う。」と書いてあるんだけど、本当にそう思う

更に言えば、共感し過ぎて頭がもやもやだったり、ごわごわだったり、ざわざわしたような掴みどころのない感情を抱かないのも幸せなことだと思う。

何も感じない、共感できないって言うのは、想像だけど家庭環境や兄弟関係が良好な方って事で、それはある意味でなくても普通に幸せなんだろうなぁと。

俺の場合、兄弟関係がね、アレなのでガッツリと共感してしまった次第です。

 

タイトルを見て、最初『「ひきこもりの弟」だった』と主人公の方がひきこもりだと思っていたが、『「ひきこもり」の弟だった』ひきこもってたの兄の方だったのねって。

ちなみに、過去形なので、まぁ、そういうことだ。

そもそも、なぜこの本を手に取ったかと言うと、かつて自分が住んでいた地名が書いてあると手に取ってしまうよねって感じで、別にあらすじやタイトルで購入したわけではない。

 

物語の流れとしては、「現在の千草との生活」と「母と兄との過去」が交互に繰り返され。

千草には秘密があり、そしてひきこもりの兄は。

回想が物語の冒頭に戻った頃、千草の胸の内や過去を聞いて物語は終盤へ。

 

と、地味にネタバレになるかどうかアレだけど、正直エピローグを読んでね、すっごい胸の中がざわざわした。

別の言い方をすれば、怒りを感じたというべきか。

具体的に言うと、「修復不可能なくらい歪んだ奴が、何シレっと〇〇してんだ!!」って思った。

そこが主人公の最も歪んでた部分だろって。

だが、その反面、そうなる土台はあったのは分かるんだよね。

唯一心を開いた友人と、千草との出会いによって。

否定されてきた自分を肯定してくれたのがこの二人だったから。

自分に近い二人の変化が主人公にも変化が訪れたって事を考えると、あのエピローグの流れになるんだけどさ。

やっぱエピローグ部分は蛇足であり、ない方がスッキリした終わり方だと個人的に思った。

 

心揺さぶると言うよりは、ざわつかせる感じする話でした。